西荻を終のすみかと決めて、引っ越してきて四年になる。夫が定年になったら、鎌倉の方へでも引っ越そうか、それとも緑に囲まれた田舎暮らしがいいか、などと話しあっていたら、杉並に住んでいる娘が、年をとったら絶対便利なところに住まないとボケるし、生活を楽しめないから近くにおいでと強く言うので、西荻にした。やはり正解だったと思っている。
西荻には、何と私が知っているだけで、古本屋が十五軒もある。美術に強い店、音楽に強い店、文学書をきちんと整理してある店、雑然としていてどこに何があるかわかるのかなと心配になる店等いろいろである。夫は古本屋の数でその町の文化程度がわかるといって、気に入っているようである。

古道具屋、骨董屋、古着屋さんがまだ沢山あって数え切れない。自分のいらなくなったものを売っているのかと思えるような小さなアクセサリー屋や食器屋、古着屋さん(0歳〜1歳位迄の子供服だけの店もある)。骨董美術品・輸入家具専門の店・ランプ専門の店などもある。買うことはあまりないが、のぞいてみるだけで心豊かになるような店がが沢山ある。
もう一つ楽しいのが、アジアなどからの輸入衣料・雑貨の店も五〜六軒ある。(中にはペルシャ絨毯専門の店なども。)私は、タイ・ビルマ・インドネシアに2〜3年ずつ暮らしていたので、眺めるだけでも嬉しくなるが、つい一つ二つ求めてしまう。
もう一つ付け加えると、手作りお惣菜の店(おふくろの味を量り売りで売る店等)が、南口に私の知っているだけでも三軒もある。まだ利用はしていないが、私が料理を作れなくなったら、夫に買ってきてもらうのもいいかな、などと思っている。
また、店ではないが、毎月の催しとして、第二土曜日にはこけし屋(フランス料理店)が朝市をするし、第三日曜には神明通りの商店街が車を止めて朝市をする。
とにかく、大きな立派な建物などはないが、楽しく暮らすにはとてもいい町だと思い、気に入っている。
西荻古本屋マップ・アンティークマップ・リサイクル・レストランなどの地図もあるので(本屋・古道具屋などでもらえる)地図を片手に歩いてみて下さい。きっと楽しい発見があると思います。
* 『すぎなみ文化通信』2002年9月号に掲載
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