★たかはし★

* * * すぎなみ・街歩き【2】 * * *
善福寺川緑地
お花見」編
  3月24日、快晴。暑からず寒からず、絶好のお花見日和。
午前11時過ぎ、成田四丁目広場の桜の下に五人のメンバーが集まった。まずはそれぞれの自己紹介から始まり、杉並の福祉や男女共同参画からソメイヨシノが植えられた背景まで様々な事柄に話が及んだ。

 お寿司をつまみ、温かい豚汁に舌鼓を打ちながら私たちが談笑していると、仲間に入りたいのだろうか、ムクドリが近づいてきた。木の上にはオナガらしき姿もある。こんな都会の真ん中でカラスや鳩以外の鳥に出会えるとは、何だかとても得した気分だ。

 正午過ぎ、お腹を満たした我々は、尾崎橋まで桜見物へ向かった。善福寺川に沿って屋倉橋〜児童橋間は両側に、児童橋〜天王橋間は片側のみに、そしてまた天王橋〜相生橋〜尾崎橋まで両側に桜並木が続く。その様はまるで桜のトンネルのようだ。既に満開をむかえた桜をバックに写真を撮り、川まで届きそうなその枝ぶりに感心しつつ、ゆっくりゆっくり我々は歩いた。

 幅約3mの歩道はペットを連れた人や親子連れで賑わい、傍らでは多くの人が品良くお花見を楽しんでいた。中には、殿様の格好をした人形を場所取り用に置いているサービス精神旺盛な花見客や、ウイスキーを片手に日経新聞を真剣に読む中年男性の姿も。川では鯉が泳ぎ、電線の上では鳩も花見に加わり、足元に目をやるとオオイヌノフグリやナズナなどの野草が春の到来を告げていた。

 この号が出る頃、桜はまぶしい緑の葉を茂らせ、代わりにツツジがきれいな花を咲かせていることだろう。誰かと散歩に、或いはお気に入りの本を一冊持って善福寺川沿いを歩いてみてはどうだろうか。きっと忙しい日常の中では気付かない四季の移り変わりや、杉並の自然を発見できるに違いない。


 『すぎなみ文化通信』・2002年5月号より  

【1】方南町
「豆腐一丁・人情」編

【3】永福町
「銭湯初体験」編