矢代康子さんと一緒に
玉川上水を 歩きました。
お話を聞いているうちに、ウズウズしてきて、玉川上水を案内してもらうことになりました。
写真:キンポウゲ
* * * *
◆あ、スカンポが沢山出ているよ。子どもの頃は、ひょいと折って食べたものよ。
ほら、これがキュウリグザ。葉をこすってごらん。
―あ、キュウリの匂い!
*ホウチャクソウ
◆これが、ワレモコウの葉。でも、夏に下草刈りをするから花は見たことないわ。
カラマツソウ。どんどん伸びて、ポヤンポヤンとした花が咲くの。あら、亀ちゃん三匹。今日も仲良く甲羅干しをしてるよ。
これは、カラスビシャク。昔の人が茎の繊維を使って、布を織って衣服にしたの。沖縄の芭蕉布みたいに、着心地がいいらしいわよ。
ここが久我山の盲学校。神田川沿いは、アスファルトでしょ。ここは、土なの。足にやさしいし、車が入ってこないから、お年よりも子どもも、盲学校の生徒さんたちも、みんな安心して歩けるの。
ほら、桑の実が沢山なっているでしょう。赤くなる頃、食べにおいで。これが熊イチゴ。正式な名前は知らないけどね。田舎じゃ、そう呼んでいたわ。
―本当にこんなに豊かな自然があったなんて、信じられないくらいです。あれ、ここで玉川上水は、急になくなってしまうんですね。
◆昭和四十五年頃に、この中央高速道路ができて、ここから先は暗渠にしちゃったのよ。私はもう四十年もここに住んでいるけれど、暗渠にする以前は本当に良かったの。
ホタルもフクロウもいたのよ。
最後に、このムラサキケマンを見てちょうだい。こうやって、種を手でさわると・・・
バチッ!
―うわっ。ビックリ。すごい勢いで種が弾け飛ぶんですね。このエネルギーは、すごい!

◆そうやって、植物は自然を維持しようとしているんだよね。それなのに、こんな貴重な所を、暗渠にして五十m道路を造るっていうんだもの。
自分の住む街に、こんなステキなところがあるなんて、本当に宝箱のようですね。また、夏に、秋に、ぜひ歩いてみたいです。今日は、ありがとうございました。
(聞き手・竹内 ゆかり)
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