
今日は、マンチェスターから鉄道で湖水地方へ向かう。「ユースホステルから駅まで、バスで行こうよ」と私。「歩いても間に合うさ」と健脚の父。70歳には逆らえない。かつて産業革命の中心地となったマンチェスターの街並みを見ながら、駅へ向かう。"TO
LET"(貸し事務所・貸しビル」と書いた看板があちらこちらで見られた。やはり不況なのか?
(写真は、マンチェスタ)
列車の時間が迫ってきた。「こっちの方が、近そうだ」と曲がったら、大間違い。行けども行けども高架のコンクリートに阻まれて、駅の周りをぐるりと一周。重い荷物を持って、一時間も歩き回って、へとへと。
予定より一時間あとの列車は、「直通でウインダミアへ行かれるよ」と出札所のおやじは言ったが、インフォメーションでは、「オクスンホルムで乗り換えろ」。ホームにいた駅員は、「ランカスタで乗り換えだ」と言う。列車は遅れてくるし、訳がわからない。すっかり混乱していると、マンチェスタのユースホステルで一緒だった台湾の女性二人と、ホームでバッタリ会う。彼女たちもウインダミアへ行くというので、心強い。
私が、習いたての中国語で「我能説一点ル漢語」(中国語を少し話せます)と言ったら、二人が大喜び。英語と中国語と日本語がチャンポンの、にぎやかな列車の旅が始まった。
父が、おもむろに世界地図を広げる。地図には、今回の旅でユースホステルなどで出会った世界中から来た人たちのサインがギッシリ。彼女たちも大喜びで、台湾の近くにサインをしてくれた。(写真:台湾の女性と。右が私)
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湖水地方は、広大な自然が、「ナショナルトラスト運動」によって、保存されている。 絵本の主人公『ピーター・ラビット』を描いたベアトリクス・ポター女史は、この地を愛し、うさぎやアヒル、カエル、ぶたまで飼っていたと言う。ポターは、膨大な農場や財産のほとんどすべてをナショナルトラストに寄付する遺言を残して、1943年に亡くなった。

彼女の愛したヒルトップの家から、湖畔までのんびりと歩く。いたずらうさぎがひょっこりと顔を出しそうな石垣が続く。個人の農場の中も、遊歩道として開放されていて、ビックリ。羊や牛の落とし物を踏まないように歩く。
イギリスの湖水地方は延々と続く牧場、石垣、湖。確かにきれいだったが、考えてみれば、石がゴロゴロしていて牧草くらいしか育たない場所。あらためて日本の自然の豊かさを、実感したりして。
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5日目にオックスフォードへ。ここはまさに学生街。ユースホステルは、三段ベットの十二人部屋。あちこちに洗濯物が干してある。「仕事を探しに来たの」「九月から、ここの大学に通うのよ」十代でも大人っぽい。飲酒喫煙・選挙権は十八歳から。
オックスフォードで父と別れて、いよいよ一人、ロンドンへ向かう。
(続く)
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